公開: 2023年3月12日
更新: 2023年4月8日
中世のヨーロッパ諸国では、世俗の権力である国王の地位を、神と国民の前で認めるための儀式として、国王に冠を被せる、戴冠式を行うことが決まっていました。その戴冠式は、現代の社会においも、イギリスなどでは、昔からの伝統にならい、国王が新しい人に代わる時に、今でも実施されています。中世の戴冠式で、新国王に王冠を被(かぶ)せたのは、教会の司祭や教皇でした。
フランス革命の後、封建制度が否定され、国民投票によって、1804年12月、共和国の皇帝となったナポレオンが、皇帝に即位した時も、その戴冠式でナポレオンに王冠を被せたのは、教会の司祭でした。その直後、ナポレオンは、その妻、ジョセフィーヌに皇帝の妻の冠を被せました。